2025.05.05
相続の話が出たときに、生活保護を受けている家族や親族がいると、ちょっと気になることがあります。
「相続したら生活保護が止まるの?」「自分が扶養しなきゃいけないの?」といった疑問に答えながら、扶養義務や扶養照会の実態について解説します。

生活保護をもらってる人が相続で財産を受け取ったらどうなるの?

はい、相続で財産を取得した場合は「収入」と見なされます。生活保護は一時的に打ち切られ、受け取った財産を使い切った後に再申請する流れになります。
「生活保護を守りたいから相続放棄したい」という相談もありますが、意図的な放棄は認められないことがあります。
相続財産が明らかにあるのに放棄した場合は、生活保護の不正受給と判断されるリスクも。
生活保護を申請・継続する際に、親族に扶養できるかの照会が行われることがあります。

扶養照会への返答は義務ではありません。ただし、収入が高額な場合や支援可能性がある場合には、生活保護の可否に影響することもあります。
民法では親族間の扶養義務が定められていますが、現実には「経済的・物理的に可能な範囲」とされています。
相続をしたからといって、必ず扶養しなければならないわけではありません。
生活保護と相続は、複雑に絡み合う制度です。
判断を誤ると、受給停止やトラブルの原因にもなりかねません。
不安なときは、私たち専門家へご相談ください。